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令和8年度 施政方針
令和8年度 施政方針

令和8年度施政方針
令和8年第1回南風原町議会定例会の開会にあたり、赤嶺正之町長が「施政方針」を表明しました。
「施政方針」とは町長が各年度においてこれからの町政運営に向けての基本的な考え方や主な施策の方向性を示すものです。
令和8年度施政方針 [PDFファイル/209KB] (令和8年3月3日)
令和8年度 施政方針 目次
はじめに
私は平成30年5月の町長就任以来、未来へつなぐ「愛・夢・安らぎ」をスローガンに掲げ、南風原町総合計画の将来像である「ともにつくる黄金南風の平和郷」の実現と、町民皆様との公約である7つの政策に全力で取り組んでまいりました。
任期期間中は、保育待機児童の解消、高校生年齢までの医療費無償化の拡大、若年妊産婦支援や若者支援などを通じて、安心して子育てができる環境の整備に取り組みました。
また、高齢者のタクシー初乗り料金の助成や加齢性難聴者に対する補聴器購入費の補助などを実施し、高齢者にもやさしい福祉のまちづくりに取り組みました。
教育分野では、幼稚園及び小中学校全教室へのクーラーの設置、北丘小学校体育館の建て替えやプール改築、GIGAスクール構想の推進、さらには医療的ケア児に対する看護職の配置など、誰もが安心して学ぶことができる教育環境の充実に取り組みました。
新型コロナウイルス感染症や物価高騰等の影響を受けた町民や事業者に対しては、商品券配布など、その時々の状況に応じた生活支援策を講じました。令和8年度も町民へ1万円の商品券を配布するほか、水道基本料金の3か月分支援などに取り組みます。
男女共同参画においては、女性デジタル教育・就労支援に取り組みました。
道路整備では町道73号線と津嘉山中央線の一部を完了しました。また、公園事業は、津嘉山公園整備を重点的に取り組んだことで、令和8年度に全面供用開始を予定しています。
津嘉山北土地区画整理事業は、令和6年度までに全体面積の約65%を整備しました。下水道事業の汚水整備は、本部、喜屋武、照屋地内を、雨水整備は照屋地内の整備を重点的に進めました。
都市計画においては、都市計画マスタープランの改定を行い、市街化区域の拡大、用途地域の変更、地区計画の策定を実施しました。
交通政策では、交通基本計画及び総合交通戦略を策定し、モビの実証運行に取り組んでいます。
自治体DXは、DX推進班を新設し行政手続きのオンライン化の推進など、行政サービスの利便性の向上に取り組みました。
財政運営では、厳しい財政状況の中、第三次財政健全化計画を策定し、国民健康保険特別会計の累積赤字の解消や財政調整基金の確保に取り組むなど、健全で持続可能な財政基盤の確立を図りました。
私の任期も、残すところ2か月余りとなりましたが、平和・教育・文化・福祉・子育て支援等の様々な分野において、引き続き町民皆様の声に真摯に耳を傾け、共に歩む姿勢を大切にしながら、残された任期を全うしてまいります。
それでは、令和8年度に実施する施策について、その骨子を申し述べます。
■ともにつくる黄金南風の平和郷について
令和8年度は、第五次南風原町総合計画の最終年度です。これまでの施策について総括的な評価・検証を行い、その成果と課題を次期総合計画へと着実に引き継ぐことで、持続可能なまちづくりの基盤を確かなものとしてまいります。
そして、この節目の年にあたり、これまで掲げてきた「平和」「自立」「共生」の基本理念の実現に向け、その歩みを確かなものとし、将来像である「ともにつくる黄金南風の平和郷」の実現を目指してまいります。
平和行政では、町民平和の日を中心に、子ども平和学習交流事業による小学生の派遣、沖縄陸軍病院南風原壕群の活用など「平和」の尊さを願う町民の心を国内外へ発信し、平和なまちづくりを推進します。
■みんなで考え、みんなで創るわくわくするまちについて
町民への情報提供の強化に向けて、町公式ホームページに続き、公式LINEのリニューアルにも取り組み、町民が最新の行政情報をタイムリーに受け取れる環境を整備します。引き続き、 SNSなど多様な媒体を効果的に活用し、迅速かつ確実な行政情報の発信に取り組みます。
さらに、町民との双方向コミュニケーションを一層促進するため、まちメールなどに加え、各種委員会への公募委員の積極的な登用やパブリックコメント制度の活用など幅広い対話の機会を確保します。
これらの取組を通じて、町民の町政への参画を推進し、その声が町政に適切に反映するよう努めます。
■きらきらと輝く人が育つまちについて
家庭教育、ふるさと教育、学校教育を通じて、自ら考え、決め、行動できる人を育てます。人と人のつながりを大切にし、より大きな力を発揮できる環境を整えるため、家庭と学校、地域が一丸となって取り組みます。
学校教育においては、学校運営協議会を中心とした「地域とともにある学校づくり」を推進し、地域と学校が連携・協働した地域学校協働本部(学校応援隊はえばる等)の活性を図ります。また、基礎学力の土台である「読み解く力」を強化するため、新たに研究推進校を指定し「確かな学力」の向上を図り、さらにICTを最大限に活用し「わかる授業」を展開します。登校に不安を抱える児童・生徒に対しては、関係機関と連携し、一人ひとりに寄り添った伴走型支援を継続します。幼稚園教育では、幼保こ小架け橋期のカリキュラムを推進し、小学校への円滑な接続を図ります。また、幼稚園の給食の提供回数を拡充し、子育て世帯の負担軽減を図ります。
学校給食は、共同調理場の一部改修を行い、衛生対策の強化を図ります。
教育施設は、築39年になる南星中学校の施設改修を検討するため、耐力度調査を実施します。また、計画的に小中学校校舎の照明LED化に取り組みます。
生涯学習を推進するために、中央公民館や文化センターを拠点として、多くの町民の学び・体験・交流ができる機会の拡充を図ります。また、魅力ある図書館を目指し、電子図書や地域資料等の整備・充実を進めます。
交流関連事業は、海外移住者子弟研修生事業、民俗芸能交流会の開催、青少年国際交流事業で中学生のカナダ国派遣を実施します。また、文化センターに収蔵されている沖縄や南風原の歴史資料等をデータベース化して公開し、活用を推進します。
スポーツ振興は、黄金森公園施設を活用したスポーツキャンプ等を誘致します。また、町民に広くスポーツ活動の機会を設け、生涯スポーツや競技力向上の推進に取り組みます。
■ちむぐくるでともにつくる福祉と健康のまちについて
民生部の組織再編を行い、保健福祉課を福祉課に改め、庁舎2階にこども課を移転するなど、地域福祉及び相談体制の強化を図ります。また児童福祉機能と母子保健機能を一本化した「こども家庭センター」を設置します。
施設整備は、ちむぐくる館、宮平保育所及び北丘・本部の両児童館において照明LED化等を行います。
子ども・子育て支援は、こども誰でも通園制度の本格実施、こども医療費の高校卒業年齢までの現物給付を継続します。学童待機対策は、新たに津嘉山小校区に1施設を新設します。こどもの貧困対策は、こども、若年妊産婦及び若者への切れ目ない支援を継続します。
障がい者(児)の自立に向けた支援の推進や高齢者の介護予防および認知症対策のさらなる推進を図ります。また、権利擁護を含む相談支援体制の強化、地域包括ケアシステムの発展を図り、障がいの有無や年齢に関わらず、誰もが地域の一員として互いに支え合う地域共生社会の実現を目指します。
町民の健康づくりは、特定健診の受診率向上を目指し、生活習慣病予防に重点を置いた保健活動を強化します。また、ちむぐくる館健康増進室を介護予防・生活習慣病の重症化予防の拠点とし、運動促進や効果的な情報発信の場として整備します。
持続可能な国民健康保険事業会計の構築に向け、給付と負担のバランスを図りつつ、保険者である県と連携しながら安定的な運営に取り組みます。
■工夫と連携で産業が躍動するまちについて
農業振興は、農地の保全や土壌改良・地力増強として土づくり奨励補助を継続します。また、かぼちゃの増産支援や農作物被害防止事業などを実施し、農業経営基盤の強化を図ります。
さらに、町農業委員会や農業関係団体と連携し、耕作放棄地等の解消、農地の確保・集積、新規就農者の担い手育成に取り組みます。
基幹作物のサトウキビは、経営支援や病害虫対策に取り組み生産拡大を図ります。
畜産振興は、経営の安定化を目指し、畜産公害・環境保全対策事業や家畜伝染病予防事業、畜産振興対策事業などを継続して実施します。
商工振興は、町商工会と連携し商品展開力強化支援事業を通じて特産品の開発、生産性向上に取り組みます。さらに町内中小企業の経営基盤強化を図り、本町への新たな企業立地を促進・支援し、雇用拡大を推進します。
雇用対策は、女性の活躍を推進するためにデジタル教育と就労まで一貫した支援を行う、地域女性活躍推進事業を継続します。
伝統的工芸品産業振興は、後継者育成事業等を実施し、琉球絣・南風原花織の新規従事者の養成と後継者育成に取り組みます。また、琉球絣事業協同組合と連携し、県内外での販路開拓、展示即売会やPR活動を支援します。
観光振興は、町観光協会と連携し観光施策の推進・振興を図るとともに、観光大使や「はえるん」の情報発信力を活用し、本町のPR活動を促進します。
■みどりとまちが調和した安全・安心のまちについて
都市化や生活スタイルの多様化が進む中、地域との協働により、安全・安心な環境基盤の整備に取り組みます。
防災対策は、防災対策班を新設し体制強化を図ります。また、防災行政無線とデジタル媒体との連携により、迅速かつ的確な情報発信を図ります。さらに、自主防災組織の結成及び活動を支援し、町民一人ひとりの防災意識の向上を図ります。
また、特殊詐欺をはじめとする犯罪から町民の生命と財産を守るため、関係機関や地域社会と連携した総合的な対策を講じ、地域の安全・安心の確保に取り組みます。
道路事業は、引き続き町道9号線、10号線、16号線、143号線の整備を進めます。また、町道126号線の橋梁修繕設計業務、町内の橋梁定期点検を実施します。
街路事業は、引き続き津嘉山中央線(2工区)の整備を進めます。
公園事業は、黄金森公園の町民体育館建設については、急激な社会環境に対応するため詳細計画の見直しに取り組みます。併せて陸上競技場斜面地の地すべり対策を実施します。また、津嘉山公園は継続して整備を実施します。
河川事業は、長堂川の浚渫工事を実施し、河川の氾濫対策や水質改善に取り組みます。
津嘉山北土地区画整理事業は、本部公園線の道路築造工事及び物件補償を中心に事業を進めます。
下水道事業の汚水整備は、引き続き津嘉山北土地区画整理事業区域内、津嘉山集落内及び、本部・喜屋武・照屋地内の整備を進めます。また、雨水整備も継続して照屋地内、兼城地内の整備を進めます。
農業集落排水事業は、神里地区汚水処理施設老朽化に伴う再整備事業に向けて取り組みます。
また、整備済み区域の下水道接続率の向上に取り組みます。
都市計画関連は、沖縄県が実施する市街化区域の定期見直しに向け、本町の将来像を見据えながら関係機関との協議を着実に進めます。併せて、津嘉山公園の用途地域見直しに取り組みます。
土地利用関係は、南風原南インターチェンジ周辺照屋地区と津嘉山南エリアの土地区画整理の事業化に向けて、地権者組織の支援に取り組みます。
交通計画は、総合交通戦略に基づき、生活道路や通学路における安全対策に取り組みます。また、モビの実証運行が最終年度にあたることから、本格運行に向けた検証に取り組みます。
■環境と共生する美しく住みよいまちについて
住み良い住環境と循環型社会の実現に向けて、町民やNPO、企業等と連携し、ごみの減量化や資源化・再利用を促進し、脱炭素社会の構築を目指します。
また、資源化物の収集分別の新たな体制について、町民への周知、丁寧な説明を行い、円滑な移行に取り組みます。
ごみの不法投棄対策は、巡回パトロールを強化し、立て看板等の設置や関係機関との連携を通じて、効果的な対策を講じます。
次世代を担う子どもたちへの環境教育の一環として、SDGsの取組や「はえばるエコセンター」を活用した環境講座、学校との連携による環境学習支援事業を実施し、子どもたちの環境意識の高揚を図ります。
町民の生活に密接に関わる悪臭等の公害問題に対しては、各関係機関と連携しながら生活環境の保全に努めます。
■健全な行財政運営について
「第五次南風原町行政改革大綱」に掲げる3つの基本方針を柱に「行政改革大綱実施計画」に定めた具体的な取組事項を着実に推進し、急激な社会情勢の変化に対応するため、健全で持続可能な行財政経営と町民サービスのさらなる向上に努めます。
また「南風原町DX推進計画」に基づき、行政手続きのさらなる利便性向上や業務の効率化を図るなど、自治体DXを積極的に推進します。
■予算編成について
令和8年度当初予算は、人件費の増加や物価高騰など厳しい財政状況を踏まえた予算編成となりました。
こうした状況の中において、第五次南風原町総合計画に掲げたまちづくり目標の達成に向け、特に教育、子育て支援、福祉分野など町民生活に直結する施策に重点を置いた予算編成を行いました。
今後も持続可能な財政基盤の確立に努め、重要な政策課題には必要な予算措置を講じながら、メリハリの効いた町政運営に努めてまいります。
おわりに
以上、令和8年度の町政運営についての考え方と主要施策の概要などについて述べました。
予算以外の審議案件として議案10件、また、追加議案として数件提出する予定です。議員各位の慎重なるご審議の上、議決を賜りますようお願い申し上げます。
令和8年3月3日 南風原町長 赤嶺正之









