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神里の獅子舞
神里の獅子舞は約300年前に始まったとされています。他の三字(あざ)の喜屋武(きゃん)、本部(もとぶ)、宮平(みやひら) が各公民館で獅子舞を保管しているのに対し、神里ではムートゥヤー(本家)の一つである「田本(たもと)」(屋号)の照屋善彦(てるやよしひこ)さんの自宅で獅子を保管しています。
南風原の各字では、旧暦8月15日に「十五夜遊び(あしび)」が行われます。神里ではそれに先立ち、旧暦8月10日、5カ所のムートゥヤー(本家)を訪ね、その家々の拝所(うがんじゅ)に獅子を奉納して回ります。ムートゥヤーでは酒を供え祈願をした後、神家の前を獅子が左に3回まわります。左にまわることは昔から厄除けの意味があるといわれています。
神里の獅子舞は「シーサーケーラシー」と声をあげながら銅鑼(どら)や鉦鼓(しょうこ)をならし、「カッカッ」と大きな口をあけて音を響かせながら上ノロ殿内(うぃーぬんどぅんち)で十五夜遊びをします。子どもたちは噛まれると「魔除けになる」「頭がよくなる」と昔から言われているので、噛んでもらいますが、怖がって泣き出す子どももいます。神里では型が忘れられており、決まった演舞がないのですが、子どもたちに噛みついて遊んだり、子どもたちがじかに触れ、中に入ってみたりと「遊びシーサー」として親しまれています。
【開催場所】南風原町字神里内
【開催時期】
旧暦8月15日頃、地元の「十五夜遊び」
隔年(西暦の奇数年)11月上旬頃、「南風原青年フェスタ」など