中国を舞台に活躍した自由民権運動の闘士
1872年~1964年。南風原間切宮城村に生まれた「自由民権運動の闘士」新垣弓太郎。彼が活躍していた舞台は、東京、上海という郷里を遠く離れたところであるため、沖縄ではほとんど知られていません。彼は、日本に亡命中の中国の革命家で政治家としても知られる孫文(そんぶん/のちの中国革命政府総統)を助け、中国へ渡り、中国・清朝を倒すため起こっていた辛亥革命の司令官となりました。孫文はその後、革命を成功させ、中国初の共和国・中華民国の初代臨時大統領に就任しました。そして、革命で活躍した新垣の功績を讃え、孫文は新垣に「熱血可嘉(ねっけつよむすべし)」の扁額を送ったというエピソードもあります。戦後は沖縄独立論もとなえた、明治から昭和を生きた社会活動家です。