◇　カナダ（国）

　北アメリカの北部をしめる国。世界第２位の面積をもつ大国で、農業国から工業国へとかわりつつある。政体は立憲君主制で、元首はイギリス国（女）王。首都オタワ。面積：９９７．１万平方キロメートル、人口：３千万７千百人（2001年国勢調査）。
　国土はラブラドル高原が広がる東部台地、低地が広がり氷河湖の多い中央低地、ロッキー山脈など高い山脈が南北に走る西部山地の３つの地域に分けられる。大部分は冷帯で針葉樹の森林が広く、北部の北極海沿岸と島々は寒帯。

◇アルバータ州

　カナダの平原3州のうち、西端にあるアルバータ州は、イギリスとほぼ同じ北緯49度～60度に位置している。南北の距離は1，217km、東西は293～650km。面積は66万1，185平方キロメートルで、ほぼアメリカのテキサス州と同じである。州南西部の約半分は、山脈と山麓。氷河が何百万年もかけて形成され、移動し、後退した跡を彷彿とさせる印象的な光景だ。ロッキー山脈のアルバータ側の峰々は、標高2，130mから3，747mの頂を雲の上にのぞかせる。山岳地帯と平原をゆったりと結ぶ山麓地帯には、深い森林と、放牧に適した草原が広がっている。そして、その地下には、州の豊富な天然ガスや石炭の一部が眠っている。

◇　South（南部地域）

　アルバータ・サウスは、ロッキーとはまた異なる悠久の大自然が広がる地域です。カルガリーから140キロ北東にあるバッドランドは、荒涼とした風景が続き、風化した土柱（フードゥー）が見られます。この地では1億数千年前にすんでいたという恐竜の骨が今なお発見されています。バッドランドの中心地ドラムヘラーのロイヤル・ティレル古生物学博物館は世界の恐竜学をリードしているところで、その展示内容は恐竜ファンならずとも魅了されます。ドラムヘラーの南へ行くと世界遺産に登録された州立恐竜公園があります。現在でも恐竜の化石の発掘作業が行われており、見学も可能、旅行者も発掘作業に参加することができます。

◇　レスブリッジ市

　サウスの中心地レスブリッジはアルバータ州南部の交通の要衝です。人口6万7千人を超えるこの街は、別名シーヌク・カントリーとも呼ばれ、温暖な気候に恵まれ農業、牧畜が盛んで、特にカノーラ（なたね）とテンサイ（砂糖大根）の栽培がよく知られています。また、レスブリッジには日加友好日本庭園があり、ここでは伝統的な日本の庭園美を紹介しています。日系人の成功者が多い地域として歴史をとどめているのです。
　サウスにはさまざまなアトラクションがありますが、やはり西部の街らしく広範囲にわたってゲストランチが点在しています。このようなゲストランチを起点に乗馬をはじめフィッシング、カヌーなどが楽しめます。山間部とはまた違った乗馬ができるのもこの地方の特色といえるでしょう。

◇　アルバータ州の場所

（資料 ／ 在日カナダ公館）

◇　レスブリッジ市　City of Lethbridge

（資料 ／ アルバータ州観光公社）