義務教育費国庫負担拡充及び教育条件整備のための意見書 |
日々、教育の発展のために、御努力いただいていることに敬意を表します。 さて、今日の教育の抱えている課題を解決するためには、地域や子どもの状況を踏まえ多様な教育活動が推進できるよう、「当事者」である学校や市町村教育委員会が主体的に運営できる仕組みに改善することが喫緊の課題です。 そのためには財政的な保障が必要であり、それは国としての責務です。 しかし、教育的議論と国・都道府県・市町村の教育の役割をどう担うかの検討も十分なされないまま国庫負担金の大幅な見直しがされ、国は義務教育の国庫負担割合をこれまでの「2分の1」から「3分の1」に削減しました。 現在も義務教育費国庫負担金全額の一般財源化を推し進めようとする動きがあります。 義務教育費国庫負担が無くなれば、自主財源の厳しい地方公共団体は、義務教育に十分な予算を回すことができなくなり、地方公共団体間での教育条件に大きな格差が生じます。特に、多くの離島僻地校を抱える沖縄県は非常に深刻な状況に置かれることが予想されます。 子どもたちの教育条件に、地域による格差を生じさせてはなりません。少なくとも憲法に保障された義務教育においては、全国均質の教育条件を国の責任で保障すべきです。 つきましては、以下の事項を強く求めます。 |
記 |
一、教育の機会均等とその水準の維持向上を図るため、その根幹となる義務教育費国庫負担制度を堅持し、早急に国の負担を(2分の1以上に)拡充すること。 一、教職員定数改善計画を速やかに実施するとともに、学校現場に必要な教職員を確保し、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー等の専門職の配置を正規職として拡充すること。 一、意欲と情熱を持って教育に取り組む優れた教員を確保するため、人材確保法を堅持し、勤務実態を踏まえた教員の処遇改善に努めること。 一、 教育関係予算を増額し、充実させること。 |
以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。 |
平成30年(2018年)6月21日 |
沖縄県島尻郡南風原町議会 |
あて先 | 内閣総理大臣、文部科学大臣 |